HOME > 更新情報 > 広報誌 > 福山北部の基幹病院として-整形外科開設20周年記念によせて-(平成25年1月号より)

福山北部の基幹病院として-整形外科開設20周年記念によせて-(平成25年1月号より)

当院整形外科は平成4年春に産声をあげて昨年で20年を迎えました。私が3代目の整形外科部長として赴任してからすでに10数年が経過し、あらためて時間の経過の早さに驚かされます。この間に日本整形外科学会専門医制度研修施設、日本リウマチ学会教育施設の認定を取得し、一人前の整形外科施設になったと自負しています。現在のスタッフは平成2年卒の角南と平成5年卒の村上の二人体制です。新病院となり患者数、手術数も増え、増員の実現を望んで止みません。

①各部門との連携

運動器を扱う当科ではリハビリテーションは欠かすことができない部門です。患者数の割にスタッフが少ないのが問題ですが、フットワークが良くて助かっています。平成22年にはスタッフ2名と看護師1名とともに昭和医大で研修を受け、がん患者リハビリの施設基準を取得しました。週1回のカンファレンスはリハビリ、看護師、MSWとともに行っています。互いの情報を交換し、スムーズに治療が進むためには欠かせない機会です。

外傷、特に大腿骨近位部骨折、開放骨折、手指の腱断裂などは緊急手術を要するものです。高齢者を対象とすることが多いため内科、麻酔科との連携は重要です。また緊急時に即時に対応して頂ける外来・病棟・手術室スタッフには頭が下がります。

関節リウマチは当科が治療の一翼を担う重要疾患です。現在非常勤を含めて4名の専門医(リウマチ膠原病内科医2名、整形外科2名)で対応し、薬物治療・手術を行なっています。おそらくは備後地区最大の専門施設と思います。

病院としては中規模な分、各部門の障壁が少なく、また対応が迅速なため非常に治療が行ない易い環境だと思います。

 

②実績

対象疾患は外傷(骨折、脱臼、腱・靭帯損傷など)、関節疾患(変形性関節症、関節リウマチなど)、脊椎疾患(ヘルニア、脊柱管狭窄症など)、腫場、小児疾患など多岐にわたります。リウマチ膠原病内科のおかげもあり、関節疾患が多いのが特徴です。手術は年間450~500件を行っております。

内訳は外傷、関節疾患がそれぞれ約3割を占めています。人工関節は股、膝、肘、指/足止関節で行っており、年間70~90件です。1日平均の外来患者数は80数名、入院患者数は20数名で推移しています。

③今後の展望

医療の専門化/細分化が進んでいますが、整形外科も例外ではありません。現状では各分野にわたりオールマイティーに対応していかなければなりません。しかしながら得意分野である関節リウマチなどの関節疾患治療はさらに磨きを加え、他疾患についても他施設に負けないだけの力を維持すべく頑張っていきます。

④終わりに

福山北部の基幹病院としての誇りを持って全職員が頑張っています。今後ともよろしく御願いいたします。

整形外科部長 角南勝利