研修医の声
初期研修1年を終えて
初期研修医2年目 松本千晶
平成28年3月末に中国中央病院での初期研修1年目を終えました。何と言っても医師1年目の年なので経験すること全てが新鮮で印象的でした。医療自体は学生時代の病院実習でも見たことのある風景なのですが、やはり自分が医師となって責任を持って行うという事実が全てに重みを持たせていると感じました。
実際の研修についてですが、初めの半年は内科研修で、三ヶ月ずつ一度に複数科の研修を行うので初めは頭が少し混乱しました。各疾患に関して深くまで勉強できず、フラストレーションがたまることもあったのですが、それも半年経つとだんだん慣れてきていることに気づき、なんとなく把握することができるようになってきました。慣れてきたところで外科研修に突入しました。内科志望でもある自分は少し消極的に過ごしてしまったことが反省点ではありますが、研修医が私だけだったこともあり、多数の手術に参加することもでき、手技を学ぶ機会も多くあって良かったです。整形外科研修では手術に加え、外来診療にも参加させていただき、全体の流れをつかむことができたので理解が深まったと思います。麻酔科研修では、刻々と変わる手術侵襲に対する患者さんの状態変化を観察し、対処するということを学びました。このことは手術の時だけではなく、普段の診療から活かせる知識であると思います。救急科研修として脳神経、循環器は協力病院で研修させていただきました。集中して各診療科特有の疾患を診られたので疾患のイメージがつきやすかったです。救急対応に関しても以前よりは迅速に行動できるようになったと思います。
あっという間に研修医1年目が過ぎてしまい、あまり成長できていないような気もしています。上級医を始め、周りの多くの方々に支えていただきながら過ごしてきました。できないことを当たり前のように過ごしてしまった甘えもあったと思います。2年目は去年よりじっくり落ち着いて一つ一つの経験を大切にしながら勉強してレベルアップしたいと思っています。

この病院で研修してよかった
先輩 元後期研修医 大亀 剛
外科系の研修病院としてはあまり目立った存在ではありませんが、手術件数に対して外科スタッフの数が比較的少なく、外科研修医も非常に少ないため、多くの手術経験を積むことができます。研修体制も希望に応じて調整可能で、入院診療については、現在は自分だけで受け持つ患者さんに加えて、指導医の先生2人の入院患者さん全員を担当しています。
少ない時でも10人前後、忙しいときには25人ほどを担当することになり、処置・検査に加えて外来に手術となると体1つでは足りなくなることがありますが、指導医のバックアップ体制が厚く、なんとかこなすことができます。また、担当患者さんの手術にはほぼ全例、第一助手または術者として参加しており、日々スキルアップしています。重症の外傷手術や、心臓・大血管の手術経験は病院の性質上不足してしまいますが、その他の領域に関しては十分な経験ができるのではないかと思います。
外科研修開始当初は(当たり前ながら)何もできなくてこのままで大丈夫だろうかと悩むようなこともありましたが、それなりにいろいろなことが身についてきており、この病院で研修してよかった、といつも感じます。