頸動脈超音波検査
頸動脈超音波(エコー)検査
頸動脈エコー検査は、動脈硬化の程度を直接見ることができる検査です。首筋を走る頸動脈は動脈の中では比較的太い血管であるにもかかわらず、体表から浅い所を走っているので観察しやすいのです。
頸動脈を観察して大きな異常が見られるということは、全身の動脈に同じような異常があると想像できます。
頸動脈エコー検査は、人体に無害な超音波を使って動脈の壁の状態を観察する検査です。
左右の頸部に超音波探触子を当てて、ゼリーを付けて観察します。検査時間は10~15分です。血管壁の厚さが1.1mm以上あると動脈硬化があるといえます。動脈硬化は老化現象の1つでもありますので、健康な成人でも徐々に動脈硬化は進行します。
しかし、高血圧や高脂血症、喫煙、糖尿病といった危険因子があると、さらに動脈硬化は進行しやすくなります。動脈硬化が進行すると、コレステロールがたまってできる血管壁の隆起(プラーク)が生じ、血管の内腔が狭くなり、詰まりやすくなります。血管が詰まると、脳梗塞や心筋梗塞などになります。
図1
動脈硬化の模式図図2
プラークの出現率に対する年齢の影響
図3
※実際は、このような超音波画像が見られます。図4
図3は、プラーク(矢印)のできた頸動脈の画像です。血管壁が隆起して白く写っている部位がプラークです。
図4は、血流をみています。血流がある部位には色が付いています。プラークのある部位(矢印)には血流がなく、血管の内腔が狭くなっていることが分かります。