呼吸器内科の領域肺癌や肺炎、気管支喘息等を担当
呼吸器内科では、肺癌等の悪性疾患、肺炎・肺結核等の感染症、気管支喘息等のアレルギー疾患、間質性肺炎、慢性閉塞性肺疾患(COPD)等のびまん性肺疾患と、ほぼすべての領域の呼吸器疾患の診療を行っています。
呼吸器疾患についても他の領域と同様にチーム医療が不可欠です。毎週木曜日に開催している呼吸器カンファレンスでは、医師・看護師・薬剤師・理学療法士・ソーシャルワーカーといった多職種が参加し、入院および外来の患者さんの治療方針についての検討を行っています。また、呼吸器外科や放射線科とも密な連携をとっています。気管支鏡検査によって呼吸器内科で肺癌と診断された症例は、切除可能であれば呼吸器外科で手術が行われ、再発予防のための術後補助化学療法は呼吸器内科で行うという一連の流れでの治療も行っています。
当科の特色チーム一丸となっての治療
●肺がんの治療
呼吸器内科に入院する患者さんの60%以上が肺癌に罹患した方です。肺癌の内科的治療としては、従来の細胞障害性抗癌剤に加え、分子標的治療薬や免疫チェックポイント阻害剤を積極的に使用しています。気管支鏡検査等による確定診断時にEGFR遺伝子変異・ALK遺伝子転座・ROS1遺伝子転座といった遺伝子異常や免疫チェックポイント阻害薬であるPD-1阻害剤の効果を予測する目的でのPD-L1の免疫染色等を一括して行っています。それらの検査結果を踏まえ、症例毎に最も効果が期待出来る薬剤を選択する個別化治療を行っています。その結果、最近では診断時に遠隔転移を有する肺癌症例であっても3年、5年といった長期生存が得られる症例が増加してきています。
●気管支サーモプラスティ
気管支喘息は、吸入ステロイド療法の普及により入院加療が必要となる症例が著しく減少しています。しかし、未だコントロールに難渋している症例もあります。重症難治性の気管支喘息に対して、IgEやIL-5の抗体といった分子標的治療薬の投与も行っています。また、2017年から気管支鏡を用いて気管支に高周波通電を行う気管支サーモプラスティも導入(広島県内では3施設のみ)しています。高周波通電により気管支壁を約65℃まで温めると、気管支壁内の平滑筋が薄くなります。このため難治性喘息により狭くなっていた気管支内腔を広がり、喘息症状を改善する治療です。1セット3回の治療を行うと、その効果は約5年持続するとされています。
●禁煙外来
禁煙外来は、禁煙出来ずに困っている方を手助けする外来です。喫煙が健康を損なうということが周知され、下図のようにわが国での喫煙率は低下してきていますが、現実には禁煙したいと考えていても禁煙出来ない人もいます。肺癌や慢性閉塞性肺疾患(COPD)といった疾患では、喫煙と発病との因果関係が明らかであり、呼吸器内科の領域のほぼ全ての疾患では喫煙により病状が悪化してしまいます。
禁煙したいけどまだ出来てないという方は、「禁煙外来」を一度受診してみて下さい。
診療実績【令和4年度】
入院患者 | 1,312名 |
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肺癌その他胸部腫瘍 | 809名 | 肺炎・気管支炎等 | 110名 |
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間質性肺炎 | 114名 | COVID-19 | 58名 |
肺結核 | 24名 | 睡眠時無呼吸症候群 | 13名 |
気胸 | 14名 | 肺非結核性抗酸菌症 | 19名 |
その他悪性腫瘍 | 2名 | 肺真菌症 | 5名 |
COPD | 14名 | 気管支喘息 | 2名 |
肺気腫 | 7名 | 肺サルコイドーシス | 7名 |
その他 | 114名 |
気管支鏡検査 | 305件 |
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アクティビティ
- 2022.01.11第3回「日本呼吸器外科学会雑誌」優秀論文賞に選出されました。
- 2021.01.12内科医長 池田 元洋『BLOOM』記事掲載のお知らせ【呼吸器内科】
- 2020.02.25※開催延期のお知らせ 地域健康講座
医師紹介専門・資格
臨床研究・治験管理室長
出身大学 | 岡山大学 医学部 |
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専門 | 呼吸器内科、腫瘍内科 |
所属学会及び資格 | 日本内科学会(認定医・指導医)、日本呼吸器学会(専門医・指導医)、日本臨床腫瘍学会、日本肺癌学会(評議員)、日本呼吸器内視鏡学会(気管支鏡専門医・指導医)、日本職業災害医学会(評議員)、日本感染症学会(ICD)、岡山大学医学部医学科臨床教授 |
現在の科を選んだ理由 | |
座右の銘 | |
医師からのひとこと | 肺癌、中皮腫等胸部悪性腫瘍の診断・治療を中心に呼吸器疾患の診療を行っています。 |
出身大学 | 岡山大学 医学部 |
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専門 | 呼吸器内科 |
所属学会及び資格 | 日本内科学会(認定医・指導医)、日本アレルギー学会、日本呼吸器学会、結核病学会 |
現在の科を選んだ理由 | 呼吸器疾患の多様性に興味を持ったから。 |
座右の銘 | 一期一会 |
医師からのひとこと | よろしくお願いします。 |
出身大学 | 川崎医科大学 医学部 |
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専門 | 呼吸器内科、アレルギー |
所属学会及び資格 | 日本内科学会(認定医・専門医)、日本アレルギー学会(専門医・評議員)、日本医師会認定産業医、インフェクションコントロールドクター、日本呼吸器内視鏡学会(専門医・指導医)、日本消化器内視鏡学会(専門医)、日本呼吸器学会(専門医・指導医)、日本消化器病学会(専門医)、岡山大学医学部医学科臨床講師 |
現在の科を選んだ理由 | 自分が喘息だったから |
座右の銘 | 後生大事 |
医師からのひとこと | 初心にかえりがんばります。 |
出身大学 | 岡山大学 医学部 |
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専門 | 呼吸器内科、腫瘍内科 |
所属学会及び資格 | 日本内科学会(認定医・指導医)、日本呼吸器学会(専門医)、日本臨床腫瘍学会(専門医)、日本がん治療認定医機構(認定医)、日本肺癌学会、日本呼吸器内視鏡学会(専門医) |
現在の科を選んだ理由 | 呼吸器疾患に興味を持ったから |
座右の銘 | 熱い心に冷たい頭、動く手足に動かぬ肚 |
医師からのひとこと | 病に立ち向かう支えとなれるように頑張ります。 |
出身大学 | 岡山大学 医学部 |
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専門 | 呼吸器内科 |
所属学会及び資格 | 日本内科学会、日本呼吸器学会、日本アレルギー学会 |
現在の科を選んだ理由 | 上の先生の患者さんとの接し方に感銘を受けたため |
座右の銘 | 不言実行 |
出身大学 | 岡山大学 |
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専門 | 呼吸器内科 |
所属学会及び資格 | 日本内科学会(内科専門医)、日本呼吸器学会 |