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外来化学療法室

外来化学療法室 概要

外来化学療法室は、外来通院でがん薬物療法や膠原病(関節リウマチなど)の治療を受けられる患者さんに治療を提供する専門の部門です。近年、新しい治療薬の開発、支持療法(吐き気止めなど)の進歩・普及、内服抗がん剤の増加などから、外来でがんの治療を行うことが主流となってきました。しかし、「抗がん剤治療をしながら家でどうすごしたらいいの?」「副作用がでたときはどうしたらいいの?」など、不安はたくさんあることと思います。

当院の外来化学療法室は治療を受けられる患者さんにとって「より快適に、より安全に、安心して治療を受けられる空間」を提供し、化学療法を受ける患者さんが、日々の生活を大切にしながら治療が継続できるよう、医師をはじめ看護師・薬剤師など院内のメディカルスタッフが連携し、患者さんの療養支援と患者さんを支えているご家族も含めて全力でサポートいたします。

スタッフのご紹介/設備/安全管理

スタッフ紹介

施設の場所 5 階南フロア
開設時間 月~金曜日、8:30~17:15
予 約 完全予約制
スタッフ 医師(交代制)

看護師:12 名(交代制:非常勤含む)
    看護補助者 1 名

薬剤師:3名(交代制)
    日本医療薬学会 がん専門薬剤師 1 名
    日本病院薬剤師会 がん薬物療法認定薬剤師 1 名
    日本臨床腫瘍薬学会 外来がん治療認定薬剤師 1 名

管理栄養士:1 名(交代制)
    日本病態栄養学会 がん病態栄養専門管理栄養士 2 名
設 備 問診室:リクライニングチェア2 台

点滴室:電動ベッド12床

各ベッドにはテレビ(無料)を設置しており、テレビをご覧いただき ながら点滴治療を受けていただけます。

調製室:クラスⅡタイプB2 安全キャビネット1 台

安全管理

化学療法の実施においては何よりも安全管理が重要です。外来化学療法の治療スケジュール(レジメン)は全て登録制となっており、レジメンを審査する委員会(化学療法委員会)で各診療科の医師、薬剤師、看護師、事務職員による審査・承認を経て使用しています。登録されたレジメンは電子カルテシステムからオーダーされ、抗がん剤の投与スケジュールの過誤や過量投与を防止しています。実際に患者さんに投与する前にも薬剤師が処方内容や臨床検査値の結果をチェックするなど入念な確認を行っています。また、点滴治療中の患者さんの状態については看護師が常に観察し、異常があれば直ちに医師や薬剤師と協力して対応致します。

治療実績

治療当日の流れ

  • 【1】受付~採血~診察まで

    ①診療予約の約1時間前までに来院してください。
    ②1階自動再診受付機で受付した後、5階化学療法室へお越しください。血圧と体重を測定し、受付票を出してお待ちください。
    ③化学療法室またはがんサポート薬剤師外来で体調や副作用症状についての問診、採血をします。
    ④検査の結果が出てから診察がありますので、各科受付の待合でお待ちください(血液検査は結果が出るまでに1時間程かかります)。
    医師の診察の結果、検査データや体調に問題がなければ点滴治療になります。

  • 【2】診察後、化学療法室へ戻ってから点滴開始まで

    ①受付に順路案内票を出してお待ちください。スタッフがベッドに案内します。
    ②抗がん剤は治療実施が決まってから薬剤師が調製します。点滴が準備でき次第開始します。
    ③点滴開始後は、楽な姿勢でお過ごしください。何か気になることがあった場合は遠慮なくお知らせください。

  • 【3】点滴終了から次回の外来日まで

    ①抗がん剤の点滴が終了し体調に問題がなければ、会計後にお帰りいただきます。
    ご自宅で体調等に変化があった場合には、病院に連絡してご相談ください。平日の日中は化学療法室や各科診療科が対応します。夜間や休日は当直スタッフが対応します。

外来化学療法室での看護師・薬剤師・栄養士の関わり

看護師によるサポート

★化学療法室のオリエンテーション

当院では、外来治療が決まった方に化学療法室のオリエンテーションを行っています。事前に治療室を見学していただき、外来治療の流れについてお伝えしています。

また、自宅に戻られてから気になることや不安なことなどをお伺いしながら、外来でも安心して治療を受けられるよう対応方法を一緒に考えていきます。ご家族の方も一緒にオリエンテーションを受けていただくことができます。

★治療当日

診察前の採血時に看護師が丁寧に問診を行います。副作用について、ご自宅で困ったことはなかったか、つらい症状はないかなど体調を確認させていただきます。聞き取った内容は問診票へ記載し診察前に医師や薬剤師が確認し、スムースに診察ができるようにしています。

また、副作用の予防法や対処法について、医療スタッフ全員で一緒に考えていきます。

薬剤師によるサポート

当院の化学療法室にはがん薬物療法に関する専門の資格を持った専属の薬剤師2名が常駐しています。がんの治療を受けられている患者さんには治療薬の副作用のチェックや治療スケジュールの説明、その他にも副作用の対策を医師や看護師と連携をとりながら患者さんのサポートを行っています。薬に関する心配ごとについても丁寧に対応いたします。

当院の化学療法室では、外来・入院で抗がん剤治療を受けられる患者さんすべての注射抗がん剤の調製を行っています。注射抗がん剤は、患者さんの治療内容や体格、検査値などの情報から抗がん剤の種類や投与量が適切か判断し、無菌環境下で量り取る必要があり、これらを専任の薬剤師が確認しています。また、当院の外来化学療法室にはクラスⅡタイプB2型の安全キャビネットを設置しており、抗がん剤の調製に関する知識と技術を習得した薬剤師が調製・監査を行い、安全に治療を受けていただける体制を整えています。

栄養士によるサポート

当院では、がん専門の資格をもった管理栄養士が在籍しており、治療による副作用症状でお困りの患者さんを中心に栄養管理のサポートを行っています。食事に関係する副作用は人によって様々です。

患者さんに個別にお話しを伺いながら症状にあった食事や味付けの工夫、栄養補助食品などについてアドバイス致します。

治療をやり遂げるためには、栄養障害に陥ることなく体力を維持することが大切です。 ささいなことでも構いませんので、食事についての質問やご相談がありましたら気軽にお声かけください。

患者さんへ

★予約について

当院の外来化学療法室は完全予約制です。 基本的に次回治療の予約は医師の診察の時点で取らせていただきます。

ご都合により治療予約をキャンセルされる場合は、早めにご連絡ください。医師の診察日に合わせて予約を変更させていただきます。

治療の延期や薬剤の変更などにより、治療薬の在庫が院内にない場合があります。その場合、当日に治療ができないことや、薬剤が届くまでにお待ちいただくことがありますのであらかじめご了承ください

★その他ご案内

体調について:治療中の体調の状況や症状の変化については、正直にお話しいただくことが重要です。体調や副作用の発現状況によっては医師・薬剤師・看護師が協力して治療強度の調節や支持療法(吐き気止めなど)の追加、変更を検討させていただく場合があります。

服装: 快適な服装でお越しください。注射や点滴を受ける際に、服を脱ぐ必要がある場合もありますので、着脱しやすい服装をおすすめします。

飲食: 外来化学療法室内での飲食は可能です。点滴治療が長時間に渡る場合もありますので、必要な飲食物はお持ち込みください。ただし、匂いの強い物は他の患者さんにご迷惑がかかる可能性がありますのでご遠慮ください。

持ち物: 治療経過や体調を記載された日誌があればご持参ください。また、飲み物や本、DVD や音楽プレーヤーなどお持ち込みいただけます。テレビや音楽をご視聴される方はイヤホンを ご持参ください(院内の売店でも販売しています)。

感染予防: 院内ではマスクの着用をお願い致します。また、発熱があれば入館前に電話でご連絡ください。

同伴者: 必要に応じて同伴者の方もご入室いただけます。待ち時間が長い場合がありますので、快適な待ち時間を過ごせるよう、必要なものをご持参ください。

外来化学療法は患者様の健康を支える大切な治療です。何かご質問があれば、お気軽にお問い合わせください。また、ご自宅でも心配なことがあれば、下記までご連絡ください

  • 中国中央病院
  • 084-970-2121(代表)
  • 外来化学療法室
  • ご利用時間:平日8:30~17:00
    ★緊急時は24時間対応いたします。